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ETech 06 新世代WEBアプリの設計思想 - Jeffery Veen, Jesse James Garret氏講演

Tutorial - Designing the Next Generation of Web Apps
by Jesse James Garrett & Jeffrey Veen
2006/03/06 08:30-12:30 Elizabeth Ballroom C

講演者について

Jeffery Veen
HotWired
の設立者。世界屈指のユーザ体験コンサルティング会社 AdaptivePath の共同創設者、兼プロダクトディレクター。主なクライアントは PeopleSoft, PBS, Macromedia。The Art and Science of Web DesignHotWired Style 等の著者。現在はGoogleに在籍中。Blog - JEFFREY VEEN

Jesse James Garrett
同じく AdaptivePath の共同創設者。肩書きはユーザ体験戦略ディレクター。情報構造学のパイオニア的存在として知られている。主なクライアントは AT&T, Intel, Crayola, Hewlett-Packard, Motorola。The Elements of User Experience の著者。Blog - jjg.net

講演のまとめ

web2.0 は技術革命や流行だけではない

web2.0が起こした変化の中で最も大切なのは、ユーザとサイト間の interaction (相互連関) 設計に価値 (重要性) を与えたこと。

WEBサイト設計に必要な5層の要素

* Strategy - サイトの目的
* Scope - 必要な機能は何?誰がターゲット?
* Structure - ユーザはこのサイト内をどう遷移する?
* Skeleton - 上記3要素をどうやってWEBサイトとして表現する?
* Surface - 視覚的な効果をどのようにして出すか?
→ これらはweb2.0時代のWEBサイトにも適用すべき根本的な設計要素

Scope層で大切な事

大漁の情報の中から、需要にあわせて選択肢を狭める機能。また、 ユーザ参加型であること。

Skeleton層を担うのが AJAX 技術

AJAXはWEBにとってのローラースケート。便利だけども、使いどころによっては危険性も秘めている。うまく活用すれば、もともとのWEBの魅力である "簡素な仕組み (Simplicity)" に対して、desktop アプリの反応性を加えることが出来る。

Surface層で大切な事

固定の視点・アプローチに限定しないこと。情報表示の仕方はすべてユーザに選ばせること。Trust the User - 我々は自由に情報を再配置可能な器だけを提供すればよい。

AJAXを使った interaction (相互連関)デザインで大切な4つの要素

* Discoverability - 情報を簡単に見つけられる事
* Recoverability - どんな行動も代償無しで試せる事。元に戻せる事。(例) フォーム入力後、送信ボタンを押すはずが、誤ってキャンセルボタンを押したら、入力した情報がすべてリセットされた /w
* Context - いま起きている事象が - 何なのか / 何故起きているか / どこで起きているのか - をユーザが常に把握できる事。(例) ナビゲーションメニュー
* Feedback - ユーザ行動に対するシステム反応を示してあげる事。(例) ローディング中画像の表示

個人的な感想

Web2.0 で注目すべき変化、大切な要素を、自分達のWEBサイト設計フレームワークに当てはめて、ものすごく丁寧に説明する、といった内容。Venture Capitalist (投資家) や web2.0 の流れに詳しくない人達向け。言い換えれば、そういった人たちに web2.0 世界のエッセンスを伝えるには申し分の無い内容の講演でした。 特に2人のプレゼンテーション (しゃべり) が秀逸で参考になりました。

個人的にどうしたらいいのか答えが見出せていないテーマ:

企業が情報 (コンテンツ) を公開して、ユーザが自由に加工・共有する世界 - web as a platform - をどうやってビジネスに結びつけるか

についての言及は特に無かった辺り、きっと彼らも手探り状態なのかなぁ、なんて思ったり。

プレゼン資料

http://veen.com/web-apps-etech.pdf
http://jjg.net/elements/

※多くの内容は口頭でを伝えていたので、この資料がすべてを語っているわけではありませんが。

その他

Tutorial参加者約 100 人の内訳

  • エンジニア職 60人
  • デザイナー職 2人
  • ユーザビリティ系コンサルタント職 20人
  • 投資家・経営職 20人

彼ら AdaptivePath の新サービスは自分のサイト・ブログの計測情報を知る事のできる、 measuremap だそうです。後でどんなものか見てみよっと。

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