- 2005-10-28 (金)
- Web And Technology
幾つかの基調講演を聞く為に現在 WPC EXPO 2005 に来ています。 先ほどその中のひとつ, Amazon.com カル・ラーマン氏による「最新米国ネット市場の動向とAmazonの戦略」を聞いてきたので、その感想とプレゼン内容および質疑応答内容をUPしてみます。
感想
テクノロジーや次のチャレンジ・戦略についての内容では無く、より一般向けな、「Amazon ビジネスの根幹にある理念やテーマ」とか企業概要についての説明でした。日本の一般顧客にもっと Amazon について知ってもらいたい、みたいな。もっと web2.0 的な、アフィリエイト、webサービス、amazon API とかについて熱く語ってくれるかと期待していたのでちょっと肩透かしを喰らった感じ。残念。
内容まとめ
以下、プレゼン中にとったメモを大雑把にまとめてみました:
presentation by worldwide hardline retail division, senior vice president カル・ラーマン氏
- Amazon vision
- Earth's Biggest Selection
Build a place where people can find and discover anything they may want to buy. - Earth's Most Customer-Centric Company
Start with the customer and work backwards
- Amazon Core Theme
Customer Experience
- Price
- Convenience
- Selection
- above three all based on INNOVATION
- Our Strategy
- Lower Cost Structure > Lower Prices = Customer Experience
- Over 52MM Active Customer Accounts, up 19% Y/Y
- Amazon Worldwide sales growth
- 2000 $2.762B >>> 2004 $6.921B
- international sales = $3,074 (2004)
- Electronics and other general merchandise Is IMPORTANT
- 2000 usa 20% $480M >> 2003 usa 30% $1311M
- international share: 200 1.5% >>> 2003 22.5%
- Amazon.co.jp ... Five years and going strong!
- launched november 1, 2000
- selection increased from 1.7 million items >>> 7 million items today.
- millions of active customer accounts.
- Core Theme: Price
- Free Shipping
- Core Theme: Convenience
- automated recommendation : developed by innovative engineers
- customer reviews
- search inside : search inside the book
bashi memo: 書籍の内容に対する全文検索サービス Search Inside の日本版はもうすぐ始めますよ、楽しみにしていてください。って発言してました。
- Core Theme: Selection
- expect more category and country expansion over time
- consumer electronics - since july 2003 - surpass books sales for the first time. Nov. 30, 2004 (amazon.com)
- Amazon's Core Strength
- unparalleled selection
- full product life-cycle support
* pre-launch new products
* early-adopter products
* end-of-life products - premier marketing platform/partner for national brands
- better/best products
- Room for many winners
- complete selection
- perfect product information
- Opportunity to compare product price, delivery price, and delivery timing
- ability to shop 24 hours, 7 days a week
質疑応答
Q. Amazon と eBay のビジネスモデルの違いは?
- 企業には2つのタイプがある。一方は競合との競争に主眼を置く企業、もう一方は顧客満足に主眼を置く企業。Amazon は後者のタイプです。
Q. 楽天や kakaku.com と違い、流通や小売販売を持つ業態を取る理由は?
- 何故なら私達はメーカーや出版社などのクライアントでは無く、Amazonの利用ユーザーに対して主眼を置いているからです。より高品質のカスタマーエクスピリエンスを追求していきたいからです。
Q. ブロードバンドや携帯端末等の次世代プラットフォームに対してどう思います?
- I thik it's the MANTRA for our operation (マントラって?). 各プラットフォームについて、顧客体験を重視した視点からそれぞれに最適な形のサービスを提供していくと思います。トレンドを追うのではなく、顧客の需要を追っていきたい。
Q. Apple の iTMS (iTunes Music Store) についてライバル意識とか持ってます?
- 日々とても注意深く観察してますよ。我々もオンラインメディア配信・販売には興味を持っていて、現在検討中です。これ以上は今はいえません。
Q. Amazon のアフィリエイトサービスの重要性についてどう思ってます?
- とても重要なマーケティングチャネルだと捕らえています。今後も顧客ニーズから考えて、必要な改善を加えていきます。
Q. エレクトロニクス等のジャンルの販売シェアが増えていく中、書籍販売の今後はどうなります?
- シェアは確かに減っていっていますが、Amazon 全体の売り上げは上がっていっているので、そんなに懸念は持っていません。引き続き Inside Book Search のような便利なサービスを提供していきます。
Q. 製品を実際に触れないことに不満を持っているユーザに対してどう答えようと思っていますか?
- 我々は市場独占を狙っているわけではありません。そのようなニーズに答えてくれる企業はたくさんいるので、彼らに任せればよいでしょう。
Q. テクノロジーがどんどん高度になっていき、かつ無料で提供されるような時代ですが、今後5年以内でどのようなプラットフォームに進化すると想定していますか?
- 2つの変化が起こることを予想しています。
- 1つめは今よりも、もっとユーザーが商品情報にアクセスしやすくなるであろうこと。これからはパソコン端末だけでなく、テレビや携帯電話からアクセスできるようになるでしょう。これらニーズに答えていくことは重要なことだと思っています。
- 2つめはビジネスに関するさまざまな費用・販売価格がより低価格にシフトしていくであろうこと。すべてが低価格化する中で、それでも利益を上げることのできるビジネスモデルを構築する事ができるかどうかが重要だと思っています。would be tough, but more excitement :)
Q. 昨今のIT企業によるメディア企業の買収についてどう思っていますか?
- インターネットは今後、より完璧な情報提供のプラットフォームに進化するでしょう。それに対して企業がどう対応するかはそれぞれです (Amazon は買収に関心は持っていないって事、かな?)。我々は情報提供、そして顧客体験を重視します。
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