重松清「疾走」
posted @ December 21, 2005 11:37 PM
category: book
「何か面白い本ないかなぁ」と本屋を回っていて、表紙の迫力と帯の文句につられて手にした本です。上下巻に分かれていますが、一気に読み上げました。決して「面白かった」というような無邪気な感想は出てきません。こんなに心が苦しくなった小説は初めてかもしれない。とにかくつらい。痛い。残酷です。電車の中で読みながら、何度も呻き声をあげそうになったし、涙が流れそうになった。落ち込んでいるときや、元気になりたいときに読む本では決してないですが、読めばきっと何かを得られるはず。と同時に何かを失うかもしれないですが・・・(読後のこの喪失感は一体なんなんだろう。)
重松清という作家はこの作品で初めて知ったのですが、テンポといい、表現力といい、とても巧いなぁと思いました。さすが直木賞作家。他の作品も読んでみよう。
ちなみに、この小説は映画化されてます。(都内では12月17日より先行公開中、全国ロードショーは1月だそうです。)映像でどんなふうに表現されているかすごく興味がある。今度観にいこうっと。
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ゆっくり本を読む時間もねぇ
posted @ November 23, 2005 03:44 PM
category: book
そうか、今日は勤労感謝の日か、と会社で一人つぶやいてみる・・・やれやれ。
会社への往復の電車が貴重な読書時間なんですが、最近は帰りは深夜でタクシー、行きは本を開いても数駅で寝てしまい、本を読むペースが落ちまくりです。う~む。そんな中、なんとか読み終えた本をいくつか紹介。
街場のアメリカ論
内田樹先生の本。いつもながらの「なるほど!そうだったのか!」と膝を打つような内容に、ついついのせられてしまいそうになるけど、最近は膝を打った後に「でもほんまかいな?」と疑うことができるようにもなった自分がいます。(これも先生の教えですが。)第6章「子供嫌いの文化」がなんか印象に残りました。
Coyote :: コヨーテ No.8
特集は『深夜特急』ノート。最近は沢木耕太郎からちょっと離れていたんですが、さすがにこれは読まずにはいられますまい。(私が外国を旅するようになったきっかけが、何を隠そう「深夜特急」なのです。ありきたりだけど。)読んでいて、旅を覚えたての20代前半の気持ちがよみがえってきました。唯一難点をいえば、忙しいにも関わらず、旅への衝動が・・・
スイッチ・パブリッシング (2005/10)
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スカウト - 20代、30代からを考える。大人の仕事計画
posted @ August 24, 2005 03:42 PM
category: book
リクルートから20代、30代の働き方をナビゲートする雑誌「スカウト」が本日創刊だそうです。Webサイトもできてますね。
創刊号の特集はこんな感じ
- 今から始めるハーフリタイア計画
- 可処分所得1000万円という生き方
- これからはスカウトされて転職しよう
ハーフリタイアって何だろう?可処分所得1000万円ってどんなんやねん!30代で引退かぁ。できたらいいなぁ・・・ちょっと買ってみよう。
(株)リクルート (2005/08/24)
売り上げランキング: 9
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舞城王太郎「阿修羅ガール」
posted @ August 21, 2005 03:09 PM
category: book
飲み仲間に「舞城王太郎(まいじょうおうたろう)」という名前の作家を教えてもらいました。名前の中に「ou」が3回も出てくるせいか、妙に頭にひっかかる名前だったので、本屋で目にとまった「阿修羅ガール」という作品を読んでみました。
主人公は女子高生の愛子。文体は一人称の口語体で、今どきの女子高生の言葉遣い(「つーか、やばいんだけど」とかそういう類のやつ)で語られます。この文体で少しつまづきそうになりました。頭悪そうで正直あまり好きではないキャラクターだし、しかもいきなり好きでもない同級生の男子と寝たことをひたすら後悔するシーンから始まるし。が、少し我慢して読み続けていると、馬鹿っぽいけど、実は意外と思慮深い面があったりして、主人公に対する抵抗感がなくなってきました。そして、中盤になって、いきなり村上春樹的な「もう一つ」の世界、そして村上龍的な暴力の世界が展開されます。おぉ。ぐいぐいひきこまれてしまいました。
同じような文体の小説として、橋本治の「桃尻娘」というのがあります。あります、と書きましたが、実は読んだことがありません。この前、図書館で見かけてちょっと開いてみたんですが、やっぱり文体がなじめなくて借りるのをやめたのでした。でも今度挑戦してみよっかな。(時代が違うからやっぱりなじめないかもしれないけど。)
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ネーミングのための8か国語辞典
posted @ August 08, 2005 12:20 AM
category: book
7700単語が、日本語、英語、ラテン語、ギリシャ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ドイツ語で掲載されていて、ネーミングのときのヒントに使えます。会社の後輩がもっていたので、新しいプロジェクトのシステム名を考えるのに使ってみたんですが、ついつい夢中になってしまいました。こういう辞典が存在するんだなぁー。パラパラ見てるだけでも面白いので、ちょっと高かったけど思わず自分でも買ってしまいました。普段何に使うのかといわれれば答えようがないんだけど・・・
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村上龍「半島を出よ」
posted @ May 27, 2005 01:09 AM
category: book
村上龍の「半島を出よ」を読了。(しばらく blog の更新がなかったのはこの本にはまってたせいだったりする。)夢中になって読みきってしまいました。かなりグロいシーンが多いので、心臓が弱い人や、電車の中で読んでて気を失ってしまうような想像力豊かな人にはあまりオススメできませんが、現実と思わず錯覚してしまうほどの描写力には脱帽です。実は村上龍は昔からあまり好きではなかったりするのですが、この「半島を出よ」と、「希望の国のエクソダス」はすんごく面白いです。
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村上春樹の海外逆輸入版短編集「象の消滅」
posted @ February 25, 2005 10:42 PM
category: book
『The Elephant Vanishes』という英語圏で出版された村上春樹の短編集が、日本語版になって「逆輸入」です!新作は含まれていませんが、書き下ろしエッセイが収録されていたり、英語版を村上さん自ら「翻訳」した新バージョンの「レーダーホーゼン」が含まれていたりと、ファンにはなかなか堪えられない一冊になってます。
2005年3月31日発売だそうです。
新潮社 (2005/03/31)
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村上春樹の英訳本
posted @ February 10, 2005 12:24 AM
category: book
先日、本屋をぶらぶらしてら、村上春樹の英訳本の特集コーナーが。海外でも評価が高いとは聞いてましたが、かなりの種類が英訳されてるんですね。ちょっとびっくりしました。1冊を手にとってパラパラ見たのですが、原作を知ってると意外とスムーズに読めました。例えば、こんな感じ。
When the phone rang I was in the kitchen, boiling a potful of spaghetti and whistling along to an FM broadcast of the overture to Rossini's The Thieving Magpie, which has to be the perfect music for cooking pasta.
村上春樹ファンならピンときますね? ;-) そう、ねじまき鳥クロニクルの冒頭です。この本の始まりの文章、大好きなんですが、英語にしてもその魅力はちっとも衰えないです。さすが、村上春樹。
店員さんが書いたキャッチには、「"やれやれ"とかどう訳すんでしょうね?」とありましたが、ほんと、どう訳してるんだろう?英語はあまり得意ではないですが、ちょっとチャレンジしてみたくなりました。
Vintage (2003/09)
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通常7〜10日以内に発送
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村上春樹の新刊「ふしぎな図書館」
posted @ February 02, 2005 01:17 PM
category: book
村上春樹の新刊「ふしぎな図書館」がもうすぐ発売です!amazonで予約受付中。僕も早速予約しました!
講談社 (2005/02/10)
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近日発売 予約可